近年の働き方改革の推進により、世間では副業が注目されています。
日本では非常にたくさんの仕事が職業として存在します。
その中には、皆さんが想像しない働き方をしている職業もあるのです。
今回はタクシー運転手に向いている副業をご紹介したいと思います。
多くの方が持つタクシー運転手に対するイメージは「深夜勤務」や「長距離運転」というイメージです。
ところがその勤務体系は特殊で、一般のサラリーマンとは違った時間の使い方をしているのです。
そこで、この記事ではタクシー運転手という仕事の現状について解説します。
そしてタクシー運転手の副業に関する実情と、これから副業を始めるタクシー運転手向けの副業を紹介します。
- 副業に興味のあるタクシー運転手の方
- 転職を考えていたタクシー運転手の方
- 収入を増やしたいタクシー運転手の方
上記のような方は最後まで読んでみてください。
それではタクシー運転手におすすめの副業をご紹介していきたいと思います。
タクシー運転手の仕事について
まずは、タクシー運転手の仕事内容や労働環境、給料水準などをまとめました。
タクシー運転手は就職に困ったおじさんの行きつく先の仕事というイメージがあります。
その一方で近年では新卒者がタクシー運転手を選ぶケースが増えてきているのです。
しかしタクシー運転手は特殊でかつハードな勤務に耐え切れず、転職希望者も多い職業だと言います。
そんなタクシー運転手という職業の実態が気になるところです。
それでは1つ1つ詳しく見ていきましょう。
タクシー運転手の仕事内容
タクシー運転手はその名の通り「タクシーの運転を行う職業」です。
タクシー運転手は自分が運転するタクシーを確保したお客様が指定する場所までタクシーを運転します。
特殊な勤務体系
タクシー運転手の需要は24時間あります。
特に公共交通機関が動かない深夜や早朝の需要も安定的に存在するのです。
したがってタクシー運転手の勤務は1度出勤すると18時間から21時間程度の連続勤務を行うことが一般的です。
例えば朝7時に出勤したら深夜の3時までと言った勤務を行います。
※この他、夕方から出勤する夜勤という体系や、一般的な仕事の勤務時間に近い日勤という働き方をするタクシー運転手もいます。
月13回までの勤務
タクシー運転手は働くことができる日数が法律により決められています。
夜間勤務の場合「月間最大13乗務まで」となっているのです。
1ヶ月は30日程度なので2~3日に1回しか勤務できない計算になります。
したがってタクシー運転手は「隔日勤務」という勤務体系になるのです。
隔日勤務では1回出勤すると次の日は休みになるという勤務体系になります。
タクシー運転手の労働環境
このようにタクシー運転手は特殊な勤務体系で働きます。
したがってタクシー運転手の労働環境は楽なものではありません。
睡眠時間が一定しない
タクシー運転手は深夜勤務が当たり前です。
そのため睡眠時間が昼間になることが多くなります。
たとえ翌日が休みであっても下手に夜に寝る生活に戻すと、次の日の勤務に影響が出ます。
したがって一般的な生活リズムで暮らすことは難しいと言えるのです。
明けの日は休日とは言い難い
タクシー運転手の求人広告を見ると「タクシー運転手は意外に休日が多い」ことをアピールしています。
しかしこれは1回の勤務で長時間働いた分、勤務外の時間を大きくとることができるだけの話です。
もちろん深夜勤務で明けた日は休みです。
しかし疲れを取りもどす時間を考えると自由時間が多いとは言い難い一面を持ちます。
したがってタクシー運転手が特別に休みが多いとは言えないのです。
交通事故は日常茶飯事
タクシー運転手は1日に数百㎞運転すると言われています。
それを1ヶ月に12回行えば、数千㎞に達します。
休日の買い物程度のドライバーが1年間に運転する距離を1ヶ月で運転しているのです。
そのためタクシー運転手が交通事故に遭う確率は高くなります。
筆者の知人が働いている整形外科クリニックではタクシー会社が近くにあるため、タクシー運転手の患者さんが常に誰かいると言います。
交通事故によるケガの多くは全快します。
しかし中にはしびれや痛みを残してしまうケースもあるのです。
したがってタクシー運転手の仕事は身を削って行っていると言えます。
接客業としての厳しさ
近年、タクシー業界の各社は接客・接遇に関して神経質になっています。
なぜなら少しでもお客様の気を煩わせるような接客をすると、売上に大きな影響を及ぼすからです。
そのためタクシー運転手は運転技術だけでなく、接客やコミュニケーション技術を磨く必要が迫られています。
また、高齢化社会に対応するために車いすのお客様への対応力が課題になっています。
そこでタクシー会社は運転手に対して介護技術を学ばせ、場合によっては資格を取得するようにしているのです。
このようにタクシー運転手は車の運転だけをしていれば良い仕事ではありません。
様々な厳しい面があるのが現状なのです。
タクシー運転手の給料水準
ではタクシー運転手の給料はどの程度なのでしょうか。
タクシーは割高な交通手段です。
したがってタクシー運転手が得られる給料も高くなるイメージがあります。
ですが、決してタクシー運転手の給料が高いとは言えません。
タクシー運転手の収入は売上の60%程度
タクシーに乗車すると料金を支払います。
しかし個人タクシーでない限りタクシー運転手は売上の全てを得ることはできません。
一般的に売上の40%は会社のものになると言われています。
個人タクシーでは売上は全て自分の収入になりますが、タクシーの維持や整備の費用を全て支払うので、所得として残る金額は限られるのです。
タクシー運転手の平均年収は300万円台
タクシー運転手の平均年収は350~380万円程度と言われています。
これは先述の売上から会社の取り分を差し引いた金額です。
深夜勤務が原則の仕事にしては安い給料だと言えます。
タクシー運転手の中には積極的に営業することでより高い収入を得ているケースがあります。
しかしその分、長距離の運転や休憩時間の削減を行っているのが現状です。
タクシー運転手の転職者数
ではタクシー運転手はどの程度転職をしているのでしょうか。
またその実態はどのようになっているのでしょうか。
離職率は高い
タクシー運転手の離職率は高いと言われています。
全国平均でも8~9年程度です。
平均ですので10年たたずに辞めるタクシー運転手が多いと言えます。
それはタクシー業界が常に人手不足なことからも裏付けられる事実です。
高齢化が転職者数に拍車をかけている
タクシー運転手は平均年齢の高い仕事です。
60代や70代で働いているタクシー運転手も多くいます。
また、40~50代でも前職でリストラされたり、事業に失敗した方がタクシー運転手として働き始めるケースが多くあるのです。
このような現状のため、タクシー運転手は長い年数を働くことができない方が多くいると言えます。
以上をまとめると、タクシー運転手は離職率も高く平均年齢の高い仕事であることが分かります。
また、思ったように稼ぐことができず、金銭的な理由から別の職業へ転職を行ったり、利益率を高めるために個人タクシー会社を起業する方もいます。
タクシー運転手の副業事情について
このようにタクシー運転手は厳しい労働環境のため、副業を行う方が多くいます。
そして副業を行うタクシー運転手にも様々な事情や理由があるのです。
とにもかくにも「収入アップ」
先ほどの解説の通り、タクシー運転手の給料は高くありません。
また歩合給の場合、売上の変動が激しいため収入減への対策が求められます。
したがってタクシー運転手は副業をすること収入アップと安定化を目指すのです。
本業に育てるための副業
タクシー運転手は事業に失敗した方や、前職をリストラされた方が流れてきます。
彼らはいったん挫折はしたものの再起を目指していることがあるのです。
したがって副業として前職を再開している場合があります。
空いた昼間を活用した副業
タクシー運転手は深夜勤務が多くあります。
そのため昼間に仕事のない日が一般的なサラリーマンよりも多くあるのです。
昼間であれば比較的軽度な労働で働くことができる副業が多くあります。
体力に余裕のあるタクシー運転手であれば、夜勤明けの昼間も副業をする場合があるのです。
タクシー運転手に向いている副業
タクシー運転手も副業をしていることがわかったところで、タクシー運転手に向いている副業はどんな仕事なのかピックアップしました。
タクシー運転手の副業として「洗車代行」や「自動販売機の設置場所探し」などが有名です。
しかしいずれも家から離れての労働になるため、体力的に厳しいものがあります。
そこでこの記事では、在宅でも労働可能でかつ時間の融通が利きやすい副業を紹介します。
自分の生活スタイルや副業に割ける時間によって選んでみると良いでしょう。
1.クラウドソーシング | 記事作成やデータ入力で稼ぐ
クラウドソーシングとは、インターネット上で仕事を頼む人と求める人が出逢うことができるサイトです。
両社が会員登録し、募集を掛けたり応募したりすることで仕事の取引が行われています。
仕事の内容も多岐にわたっており、簡単な体験談の執筆やデータを入力するだけの仕事も多くあります。
短時間で終わる仕事も多いので、タクシー運転手であれば空いた時間を埋める仕事として最適です。
クラウドソーシングサイトではクラウドワークスがおすすめです。
2.アンケートサイト | 質問に答えるだけでお小遣いが稼げる
アンケートサイトとは、会員登録することで様々なアンケート依頼に答えることができるサイトです。
アンケートが募集されているものに回答することでお金を得ることができるのです。
短いアンケートであれば1~2分で終わるものもあります。
また、慣れてくれば大規模なアンケートやインタビューの依頼が入ることがあります。
これらは単価も高くなるのでより多く稼ぐ事ができるのです。
タクシー運転手であれば、ちょっとしたすき間時間で回答しお小遣いを稼ぐことができます。
アンケートサイトではボイスノートをおすすめします。
3.お小遣いサイト | 空き時間にスマホ1つで稼げる副業
お小遣いサイトは、誰でも簡単にお金を稼ぐ事ができるサイトです。
会員登録をしてサイトに行き、ゲームに参加したり広告を見るだけでお金が得られるのです。
場合によってはお小遣いサイト内に掲載されている登録募集サイトに会員登録をすることで高単価の収入を得られることがあります。
さらにお小遣いサイトを経由してネットショッピングや旅行の予約をするだけで、お金が還元されることもあります。
したがって副業だけでなく家計に節約にも使えるサイトなのです。
お小遣いサイトではポイントタウンをおすすめします。
4.アフィリエイトサイト | サイトやブログ運営して広告収入で稼ぐ
あとの2つはやや上級編です。
アフィリエイトサイトとは、ホームページやブログに広告を掲示し、その条件に応じて広告主から収入を得ることができる仕組みです。
アフィリエイトサイトは閲覧数を増やすことができれば大きな収入源になります。
タクシー運転手でも趣味などで詳しい分野がある方は、その分野の情報を満載したサイトを作ることで広告収入を得る可能性が高くなります。
日々のタクシー運転手ブログでも良いですし、趣味のアニメや漫画、映画のレビューサイトなど、アクセスが見込める(=需要がある)内容であればアフィリエイトで稼ぐことは可能でしょう。
アフィリエイトを始める際は、面倒なブログの用意もできるA8.netがおすすめです。
5.Webライター | 本業を活かした専門的なライティングで稼ぐ
最後におすすめなのがWebライターの副業です。
Webライターとは、別名Webライティングとも言い、ライティング専門のクラウドソーシングに登録し文章を書くことで稼げる仕組みです。
募集されているテーマは様々で、「グルメ」や「映画レビュー」、「タクシー運転手の体験談」など多岐に渡ります。
タクシー運転手の場合、地域の交通事情やお店の情報に精通しています。
したがって地域情報に関する記事を書く素質が十分にあると言えるのです。
また、タクシー運転手の体験談などは本業でタクシーを運転している方にしか稼げない内容となっているので需要もあります。
タクシー運転手という本業をアピールすることで、クライアントの目にも止まり、仕事のオファーもくるでしょう。
タクシー運転手でWebライターの副業をしている方は意外にも多くいます。
確かに記事を書くには慣れが必要ですが、運転と同じで慣れてしまえば安定して副収入を稼ぐことが可能です。
ライティング専門のクラウドソーシングはサグーワークスがおすすめです。
タクシー運転手が副業で成功するコツ
しかし「副業に失敗したらどうしよう」と心配になるタクシー運転手もいると思います。
ではタクシー運転手が副業で成功するにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
休日を十分に確保する
タクシー運転手は不規則な勤務になります。
徹夜勤務のあと数日休みということもあるのです。
かといって休みの全てを副業に費やすと疲れのしわ寄せが後で負担になります。
最悪の場合、交通事故の温床になりかねません。
したがってタクシー運転手が副業する場合、スケジュールの管理をしっかりと行ってください。
最初は難しく感じますが、慣れてくれば「今日はこれくらい仕事ができる」という見通しが分かるようになります。
業務中でも情報に敏感になる
タクシー運転手の仕事は仕事中に街並みの様子を見ることができます。
またラジオを聞きながら運転することや、お客様と会話をすることも多くあります。
したがってタクシー運転手は仕事中でも世間に関する情報を得られるチャンスに恵まれているのです。
タクシー運転手が副業で稼ぐのであれば本業中でも様々な情報にアンテナを張って副業に活かすことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はタクシー運転手の仕事とおすすめの副業について解説させていただきました。
タクシー運転手はハードな仕事ですが副業のチャンスは十分にあるのです。
- タクシー運転手は特殊な勤務体系で働く
- タクシー運転手は接客に厳しく、交通事故が多い
- 高齢化している業界のため離職率は高い
- 様々な理由で副業をしているタクシー運転手も多い
- タクシー運転手にはインターネットを活用した副業がおすすめ
- 本業中に得た情報を活かして副業の収入アップを目指せる
今回のまとめは以上になります。
タクシー運転手と言えば「場末の仕事」のイメージがありますが、そんなことはありません。
車を扱った仕事は特殊ですし、クラウドソーシングやWebライター、アフィリエイトブログといったタクシー運転手の本業を活かすことで効率よく稼げる副業は数多く存在します。
今回ご紹介させていただいた副業も、そんな数多く存在する副業の中から厳選したものになります。
これから副業を始めてみようと考えていたタクシー運転手の方は是非参考にしてみてください。